インターネットを安全に利用するには
もはや、私たちの生活に無くてはならない存在になったインターネット。
パソコンを持っていない人でも、携帯電話でメールをしている人であれば、それはインターネット通信網を利用したサービスなので、知らず知らずのうちにインターネットユーザーの１人になっていることになります。
インターネットを利用した新しい商品やサービスが続々と登場し、その依存度は高まるばかりです。それほどまでに普及が進んでいるインターネットですが、その技術的なバックボーンを見ると、意外にもろいものであることが分かります。
インターネットはたくさんのコンピューターネットワーク同士が接続されたもので、良く言えば世界規模の巨大ネットワークですが、逆に考えるとたくさんのネットワークの寄せ集めです。 例えば日本からアメリカにメールを送信したとします。その途中にはたくさんの中継サーバーがあり、全く見ず知らずの人が管理するサーバー上をプライベートなメール情報が流れていくのです。誰かに宛てて送った手紙が、全然知らない人の家の中を通って届くというのは考えられないことですが、インターネットでは日常的にそれが行われています。もし、その中継サーバーの管理者の中に悪意を持った人がいるとしたら…。考えるとゾッとする話です。
もちろんこのような行為は犯罪行為なので、やる側も相当な覚悟が必要です。しかし、悪意を持った攻撃者というのは最初からリスクを冒すようなことはしません。自分は安全な場所にいながら、自分の悪意を実現しようとします。そのためには自分の代わりにコンピューターに悪事を働かせるのが一番だと考えるでしょう。そのような目的を持って作られるのが「マルウェア」と呼ばれるソフトです。
マルウェアにはコンピューターウイルスなども含まれているので、ウイルスなら名前を聞いたことがあるという方も多いと思います。
まず、ここでは華やかなインターネットの世界に潜むリスクについて知って頂きたいと思います。正しい知識を持って頂くとともに、不必要な脅威を持たなくて済むための、インターネットセキュリティの基礎編です。