セキュリティ技術最新事情
これだけ多くのマルウェアが蔓延する中、それに対抗するセキュリティ技術は必要不可欠のものとなりました。ウイルスソフトの導入はもちろんのこと、OSをはじめ各種アプリケーションソフトやプラグインなどのアップデートをきちんと行うことも有効です。
よくこんなご質問を頂きます。
「Windowsやソフトのアップデートって頻繁にあるけど、最初の段階でそんなに不完全なものを販売しているのか?」
確かに、ご指摘ごもっともです。一度売ったものに対して、後から後からアップデートをさせるというのは、最初に発売したものの品質を疑ってしまっても無理はありません。これは何もソフトメーカーが不完全なものを開発したというわけではないんです。
発売当初には想定していなかった事情が起きた、つまりマルウェアによってセキュリティホールを突かれる危険が発覚したことによって、そのセキュリティホールを埋めるためにアップデートをしているのです。
もちろん全てのアップデートがセキュリティアップデートというわけではありませんが、8割以上のアップデートはセキュリティホールを埋めるための「セキュリティパッチ」と呼ばれるものです。
このセキュリティパッチとは、いったいどんなことをしているのか?
そして次々と押し寄せるマルウェアの脅威に対してウイルスソフトなどはどんな方法で対抗しているのか?
これらは意外に知られていないことです。これらのセキュリティ技術というのは、リスクから防御して当たり前という認識で利用されているものなので、その裏側の活躍に目を向けることがあまりありません。
もっとも、技術的な話だけをしても面白くありませんし、筆者自身もよく分かっていない部分もありますので、ここではインターネットに存在するあらゆるリスクに対して、最新の対策はどうなっているのかという点にスポットを当ててお話ししたいと思います。
これらのセキュリティ技術のお蔭で、私たちは安心してインターネットを利用することができるのですから、普段は何気なく見ているだけのセキュリティ機能について、ここでは思いを馳せてみることにしましょう。