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価格.com不正アクセス事件

インターネット上で価格比較をして、最も安いお店を見つけるのに役立つサイトがあります。それは「価格.com」というサイトで、これをお読みになっている多くの方が最低でも一度は使ったことがあるのではないかと思うほどの有名サイトです。
この価格.comが、かつてマルウェアの攻撃によってサイトが一時閉鎖に追い込まれ、巨額の損失を出したことがありました。それが「価格.com不正アクセス事件」です。
この事件が起きたのは2005年の5月。価格.comを利用しているユーザーからの指摘が発端でした。この事件で攻撃に使われたマルウェアは「trojandownloader.small.AAO」と「PSW.Delf.FZ」というトロイの木馬型ウイルスで、Webサーバーに感染してアクセスしてきたパソコンにも感染するというものでした。多くのウイルスソフトはこのマルウェアを検知できず、スルーしてしまっていたのですが、ただ1つだけ「NOD32アンチウイルス」というウイルスソフトがこのマルウェアを検知し、それを見たユーザーが指摘してきたというわけです。
価格.comはサイトの運営そのものが収入源なので、当初はサイトを継続して運営しつつマルウェアの駆除をするという方針だったのですが、あまりにも攻撃がすさまじく、サイトの改ざんやユーザーのメールアドレスが一部流出するという被害まで出たことから、価格.comはサイトの一時閉鎖を余儀なくされます。
価格.com不正アクセス事件10日間の閉鎖を経て、価格.comはサイト再開を果たしましたが、価格.com側の被害は2億円以上にのぼりました。インターネットベンチャー企業として、当然セキュリティには万全の態勢で臨んでいたにも関わらず、サイトを10日間も閉鎖するほどの被害を受けたことは内外に大きな衝撃を与えました。
このことが捜査当局にこの上ない闘志を植えつけたことは当然のことで、警察の威信をかけた捜査の結果、東京都内在住の中国人留学生(27歳)が逮捕されました。
この事件が遺した教訓は非常に大きく、インターネットベンチャー企業のセキュリティ意識を大きく変えたと言われています。直接の被害を受けた価格.comはたまったものではありませんが、インターネット全体という視点で見ると、この事件はインターネットの安全性が向上することに貢献したと思います。