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コンピューターウイルス
知名度という点では、マルウェアの中でも王者(?)とも言えるのがコンピューターウイルス(以下ウイルス)。人体に悪影響を及ぼすインフルエンザウイルスのように、関わりを持ったパソコンが次々と感染することから、このように呼ばれます。まさに、コンピューターネットワークの病原菌です。
ウイルスの知名度は非常に高く、ほとんどのパソコンユーザーがウイルスの存在を知っていて、怖いものであるというイメージはお持ちでしょう。それだけ知名度の高いウイルスは、何をもってウイルスを呼ぶのかという定義を国も定めています。
第三者のプログラムやデータべースに対して意図的に何らかの被害を及ぼすように作られたプログラムであり、 次の機能を一つ以上有するもの。
@自己伝染機能 自らの機能によって他のプログラムに自らをコピーし又はシステム機能を利用して自らを他のシステムにコピーすることにより、 他のシステムに伝染する機能
A潜伏機能 発病するための特定時刻、一定時間、処理回数等の条件を記憶させて、発病するまで症状を出さない機能
B発病機能 プログラム、データ等のファイルの破壊を行ったり、設計者の意図しない動作をする等の機能
上記が経済産業省の定めるウイルスです。
多くの人が持っているウイルスに対するイメージと大差がないと思いますので、これをウイルスと呼んでも問題なさそうです。特にAの潜伏機能というのがウイルスを象徴するような機能で、少しでも多くのパソコンに感染させるために、すぐには発症せずに時期をうかがっているという厄介者です。
パソコンがウイルスに感染していると、そこから発信されるメールや記録されるCD-Rなどにもウイルスが混入することがあります。かつてソフトメーカーや出版社から発売されたソフトにウイルスが混入していた事件も多く、ちょっとでも油断すると感染を拡大しようとするあたりも、まさに病原菌そのものです。
多くのセキュリティソフトが「ウイルス対策ソフト」と呼ばれているのは、ウイルスに対する機能が最もよく利用されているからです。
やはり、インターネットセキュリティを考える上でウイルスは避けて通れない存在ということですね。