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有害サイトフィルター
インターネット上にあるリスクというのは、何もマルウェアのようなセキュリティ上のリスクだけではありません。アクセスしても何ら問題のない安全なサイトであっても、そこに書かれている内容が有害情報であるということは大いに有り得ます。
アダルト系の情報だけでなく、昨今社会問題化している出会い系サイトや犯罪の手口を公開するなどの有害情報はネット上にあふれ返っています。
これらの情報を知的な好奇心だけで閲覧するのであれば問題ないのですが、やはり子供など自己判断力が未発達の人が触れることは有害です。
インターネットは便利だが、有害情報には触れさせたくない。
多くの親御さんがお持ちの、こうしたニーズに応えてくれるものがあります。それは有害サイトフィルターです。アクセスするサイトを有害と無害に分け、無害なものだけを閲覧可能にするこうしたソフトはフィルタリングソフトとも呼ばれます。
すでにフィルタリングソフトはウイルスソフトなどのセキュリティソフトを開発しているメーカーなどから色々なものが発売されています。これらのソフトをインストールしておけば、特定のURLや特定のテーマを取り扱っているサイトを閲覧できなくなりますので、安心です。
もっとも、このような機能は以前からすでにあります。例えばWindowsで最もシェアの高いインターネットエクスプローラーでは特定のキーワードが登場するサイトについては接続しないようにする機能がありますし、サイト側も未成年者などが見れないようにする仕組みづくりが進められています。
この問題に対しては国も対策に乗り出しており、2008年6月には有害サイト規制法と呼ばれる法律が国会で可決されています。この法律では、パソコンメーカーやインターネットのプロバイダー、携帯電話会社などに対して、18歳未満のユーザーが有害なサイトにアクセスしないような対策を講じることを義務付けています。
ただし、この法律については憲法が定めた表現の自由に抵触する恐れがあるという指摘もあるので、その運用についてはどうなるかはまだ定まっていません。